第二新卒看護師が「美容外科」へ転職するメリット・デメリットは?
まだ経験が3年未満の第二新卒の看護師の転職先として、最近人気がある転職先の1つに「美容外科クリニック」があります。
特に、病院以外で働きたいと希望する第二新卒の看護師には候補の1つとして「美容外科クリニック」を入れる人も少なくはありません。
あなたももしかすると、美容外科クリニックが少し気になっているのかもしれませんね。
変わってきた美容外科クリニックに対しての偏見
私が看護師として働いていたころは、美容外科クリニックに対しての偏見がまだあるころで、患者さんの病気を治すのではなく、自由診療で健康な人たちにメスを入れるような職場で働く看護師は看護師じゃないというように言われるようなこともありました。
看護師として働くなら病院で患者さんに寄り添って働くことで、看護技術を向上させることが看護師としての役割だという見方をされていたんですよね。
でも、今ではすっかりそういった見方もなくなって、美容外科クリニックが世の中にどんどん増えて浸透していく中で、美容外科クリニックの看護師として働く場の選択肢の一つとしてとらえられるようになっています。
美容外科専門の看護師として、いくつかの美容外科クリニックを転職をしながら渡り歩いているような看護師もいるほどです。
でも、まだ経験の浅い第二新卒の看護師として美容外科クリニックへ転職することはできるのでしょうか?
まずはメリット・デメリットについて見てみましょう。
美容外科クリニックへ第二新卒の看護師が転職するメリット
美容外科のオペ業務を学べる
今まで病棟しか勤務したことがない看護師にとっては、オペ業務を学べるチャンスになります。
機材や器具類、機械の準備に始まり、オペの介助、片付け、アフターケアまで美容外科に関わることができます。
クリニックによっては、レーザー脱毛を行っていることもあるので、予約が入っている場合には看護師が施術にあたることもありますよ。
夜勤がないので体調も整う
病院であれば常勤で働く場合には、ほとんどの場合で夜勤入らなければいけません。
どうしても夜勤ができない方は、日勤常勤で病棟勤務ということも考えられるのですが、日勤常勤の看護師を確保しなければいけないくらい看護師が足りていない病棟だったりもするので、仕事自体は忙しくなる傾向にあります。
でも、美容外科クリニックであれば、一部で入院施設を設けているところなら夜勤もありますが、ほとんどのケースが日勤のみで働くことができる職場です。
だから、夜勤に入りたくない、夜勤ができないという看護師にとっては働きやすい環境があります。
日勤のみで朝起きて夜は寝るという生活が手に入るので、体調を壊しがちだった看護師も整えられることは間違いないでしょう。
プライベートが充実ができる
美容外科クリニックは、世間一般でいう長期休暇、お盆年末年始、GWなどはお客様が集まる時期になるのでその時期は忙しいのですが、普段はそこまで忙しくはありません。
その日の予定オペさえ終われば帰れるので、残業もほとんどなく帰れることも多いです。
残業が少なくなればプライベートも充実できるようになりますよね。
自分自身がきれいになる
美容外科クリニックへ転職した看護師の多くが、どんどんきれいになっていく様子を私は見てきました。
自分が施術を受けたりといったことではなく、清潔感を重視して身だしなみを整えているので知らず知らずのうちにきれいになっていくんですよね。
美意識の高い美容外科クリニックという環境に身を置くだけで、自分磨きもできるので一石二鳥です。
割引特典で施術を受けられる
美容外科クリニックによっては、看護師が通常よりも破格の値段で美容外科のメニューを受けられるところも多いです。
大きな手術までとはいかなくても、ちょっとしたプチ整形をしたりといった看護師もいるほどです。
転職すれば手術を勧められるということではないのですが、こうした制度を利用して自分自身をきれいにすることも可能です。
第二新卒の看護師として美容外科へ転職するデメリット
看護技術の向上は難しい
美容外科クリニックでは、注射や点滴、美容外科のオペの介助などについてはできますが、ずっと働き続けることで今まで病院で身に付けてきた看護スキルというのは忘れていきます。
また病院に戻ることを考えているのであれば、戻ったときにまた一から覚えなおしという状態に第二新卒の看護師の場合はなりやすいです。
本当に今のタイミングで美容外科への転職がいいのかどうかじっくり考えてからの方がよさそうです。
土日休み、お盆年末年始、GWは勤務になる
美容外科クリニックでは、患者さんが集まらなければ経営が成り立ちません。
お客様の予約が張りやすい土日やお盆、年末年始、GWなどの世間一般の休みについては出勤になることがほとんどです。
もちろん、そのほかの時期で自分たちの長期休暇については取れますが、世間一般の休みとはずれるのでそれができないという看護師なら選択肢から外したほうがいいでしょう。
営業や売り上げノルマがあるところも
クリニックによっては看護師もカウンセラーとして営業の役割を担っているところもあります。
その場合、個人の目標売上=いわゆるノルマがあって達成しなければ、給料もあまりもらえないというようなこともあるので注意してクリニックを選ばなければいけません。
もちろん、売り上げノルマがないクリニックもあるのですが、クリニック全体の売り上げを意識して働かなければいけないところは多いですよ。
こうした営業面的な側面があることを受け入れなければいけません。
看護業身以外の雑務も
また、上記に補足してですが、クリニックによっては看護師が受付や電話対応や接客、販売、事務処理などもこなさなければいけないところもあります。
看護師の免許がなくてもできるような仕事をこなしたくないというようなタイプの人は、クリニック選びには十分注意する必要があります。
第二新卒の看護師として美容外科クリニックへ転職したいならどうする?
もしあなたが美容外科を学んでみたくて飛び込んでみたいなら、まずは第二新卒の看護師を受け入れてくれる美容外科クリニックがあるかどうかを探さなければいけません。
多くのクリニックでは、中途採用に関しては、病棟経験3年以上の看護師を希望するケースが多いので全ての求人が出ているクリニックなら受け入れられるとは限らないのです。
また、上記のようなデメリットになる部分もしっかりと理解した上で、本当に美容外科クリニックへ転職するのが今なのかどうかということをよく考える必要もあります。
美容という一見華やかな世界というイメージだけで転職をしてギャップを感じてすぐにやめてしまう看護師も多いのが現実です。
離職率も病院が10%であるのに対して、美容外科クリニックでは20%にもなるとも言われています。
どちらかというと、看護師はオペ業務が中心なので地味なことも多く、オペ室での勤務がしたいかどうかとイメージするほうが適切かもしれませんね。
ギャップを感じてすぐに辞めることのないように、できれば、あなたがまだ第二新卒の看護師なら、様々な選択肢の中の1つとして実際に足を運んで見学してみることをおすすめします。
美容外科クリニックでもお客様をみて金額メニューを変えるようなところや、中途採用に対しての教育体制がないクリニックも存在します。
看護師の転職サイトを利用すれば、そうしたクリニックを省いて安心して働けるところを紹介してもらえますよ。
実際に私が過去に利用してみて良かった転職サイトだけをまとめました。
>>>第二新卒の看護師を受け入れている「美容外科クリニック」の情報をもらう
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